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未経験から花の仕事へ|まだ世の中にない新品種を生み出す仕事

10月2日
読了時間: 11分

変わった形の花も将来のトレンドになるかもしれない
変わった形の花も将来のトレンドになるかもしれない


花に関わる仕事と聞くと、花店での接客や花束づくり、農園での栽培を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、花の世界には、まだ名前のない一株を見つけ、新しい品種として世の中へ送り出す仕事もあります。

私たちティー・エス・メリクロン株式会社は、スターチスやエキナセアを中心に、花の新品種開発と苗の生産に取り組む種苗会社です。

毎年5万株以上の実生苗と向き合い、花の色や形、個性、栽培のしやすさを確かめながら、将来性のある花を選んでいます。

選び抜いた花は、培養によって少しずつ増やされ、苗として切花生産者へ届けられます。その花が市場や花店を通して誰かの暮らしへ届くまでには、多くの人と長い時間が関わっています。

本記事では、未経験から花の仕事に興味を持った方へ向けて、新しい花が生まれるまでの物語と、品種開発という仕事の面白さを紹介します。


【1】未経験から関われる、世の中にない花を生み出す仕事

花屋とは違う「花の始まりをつくる仕事」

花屋は、育てられた花を仕入れ、花束やアレンジメントとして生活者へ届ける場所です。

花き生産者は、苗を圃場や温室で育て、切り花として収穫・出荷します。

一方、私たちのような種苗会社が担うのは、それよりも前の段階にある仕事です。

どのような色や形の花を生み出したいかを考え、異なる特徴を持つ花を交配し、そこから生まれた苗を観察します。

将来性のある株を選び、試験を重ね、同じ特徴を持つ苗として増やしていきます。

ティー・エス・メリクロン株式会社では、スターチスやエキナセアなどの新品種を開発し、その苗を切花生産者へ届けています。

完成した花を販売するのではなく、これから多くの場所へ広がっていく花の始まりをつくる仕事です。


一つの花は、いくつもの工程を経て生まれる

育種とは、異なる特徴を持つ花を掛け合わせ、新しい品種の候補を生み出すことです。

交配から育った苗には、一株ずつ異なる個性が現れます。

花の色が少し濃いもの、形が珍しいもの、茎の伸び方に特徴があるものなど、同じ組み合わせから生まれても、すべて同じ花になるわけではありません。

その中から将来性のある株を探す工程が選抜です。選んだ株は試験栽培を行い、花の特徴や育てやすさを確かめます。

品種として残すことが決まった花は、植物の小さな組織を清潔な環境で育てるメリクロン技術によって増殖します。

増えた苗を培養土へ移し、温室や圃場で育てられる状態へ整えるのが育苗です。

交配、選抜、試験、培養、育苗がつながることで、新しい花を生産者へ届けられます。


未経験だからこそ気づけることもある

花の新品種開発と聞くと、農学や植物学を専門的に学んだ人だけの仕事に感じるかもしれません。

もちろん、植物の知識や作業技術は必要です。

しかし、最初からすべてを知っていることよりも、分からないことを学び、小さな変化に気づこうとする姿勢が大切です。

昨日と今日で葉の様子が違う。似ている花の中に、少しだけ色の異なる一株がある。同じ作業でも、植物の状態によって結果が変わる。

そうした違いに興味を持ち、なぜだろうと考えられることが、仕事の入口になります。

異なる業界で身につけた丁寧さや観察力が、花の仕事で生かされることもあります。

未経験であることは、必ずしも弱みだけではありません。

これまでとは違う視点が、新しい気づきにつながる場合もあります。


【2】5万株以上から一株を探す、品種開発の苦労と喜び

毎年5万株以上の実生苗と向き合う

ティー・エス・メリクロン株式会社では、毎年5万株以上の実生苗の中から、新品種の候補を探しています。

実生苗とは、交配後に得られた種から育った苗です。

同じ親を掛け合わせても、すべて同じ花が咲くわけではありません。

色の濃淡、花の形、全体の姿など、一株ごとに少しずつ違いが現れます。

その違いを見比べ、まだ世の中にない特徴を持つ花を探していきます。

広い圃場に並ぶ多数の苗の中から、目を引く一株を見つける。

その場面だけを見ると、宝探しのように感じられるかもしれません。

けれど、その一株へたどり着くまでには、長い観察の積み重ねがあります。


美しさだけでは、品種として残らない

新品種を選ぶ際に見るのは、花の美しさや珍しさだけではありません。

生産者が育てやすいか、切り花として扱いやすいか、実際の花づくりに役立つ特徴があるかという視点も必要です。

どれほど印象的な花であっても、安定して育てることが難しければ、多くの生産者へ届ける品種にはなりにくいでしょう。

作る側の理想だけではなく、その苗を受け取る生産者の姿を想像することが欠かせません。

新品種開発は、きれいな花を見つける仕事であると同時に、その花が社会の中で育ち、使われる姿を考える仕事でもあります。


選ばれなかった花も、次の一株につながる

品種候補として選ばれた花が、すべて新品種として残るわけではありません。

試験栽培を行う中で、思っていた特徴が安定しないこともあります。

育てにくさが見つかり、次の段階へ進まない場合もあるでしょう。

しかし、選ばれなかった花と向き合う時間も無駄ではありません。

どのような特徴が育てにくかったのか、どこに改善の余地があるのかを知ることが、次の交配や選抜へつながります。

すぐに成功だけを求めるのではなく、目の前の植物から得た情報を次へ生かしていく。品種開発の面白さは、その積み重ねの中にあります。


小さな発見が、未来の品種になる

長い観察の中で、これまでにない一株へ出会う瞬間があります。

色、形、全体の姿。そのどこかに、ほかの花とは違う魅力が見えることがあります。

もちろん、見つけた時点では、まだ新品種ではありません。

その後も試験を重ね、特徴を確かめ、培養によって苗を増やす必要があります。

それでも、その一株は新しい花の物語の始まりです。

自分たちが見つけた花が苗となり、生産者の圃場で育ち、やがて多くの人の目に触れる。

長い時間をかけた仕事だからこそ、花が広がっていく姿には特別な喜びがあります。


【3】小さな苗が、生産者を通して誰かの花になるまで

培養室から、外の世界へ

試験を経て選ばれた花は、培養室へ取り込まれます。

植物の小さな組織を清潔な環境で育て、同じ特徴を持つ苗として少しずつ増やしていきます。

増やしたばかりの苗は、そのまま生産者へ届けられるわけではありません。

培養土へ植え替え、温室や圃場で育てられる状態へ整えます。

管理された容器の中と、外の環境では、光や湿度などの条件が異なります。

小さな苗の様子を見守りながら、新しい環境へ慣らしていく必要があります。

花を選ぶ仕事だけでなく、選んだ花を未来へつなぐ仕事があるからこそ、新品種は会社の外へ広がっていきます。


苗を受け取った生産者が花を育てる

生産した苗は、切花生産者へ届けられ、圃場や温室で育った苗は、やがて花を咲かせます。そうして収穫された花は、市場や花屋などを通して最終的な消費者のもとへ向かいます。

種苗会社の仕事は、一般の方からは見えにくいかもしれません。

けれど、最初の品種と苗がなければ、生産者はその花を育てられません。

育種圃場で選ばれた小さな一株が苗として増え、各地の生産者によって多くの切り花へ育っていく。

その始まりを支えることが、種苗会社の役割です。


花を通して、人や地域とのつながりが生まれる

苗を届ける先には、花を育てる生産者がいます。

品種を広げていくためには、開発する側の考えだけでなく、実際に花を育てる人の視点も必要です。

育てやすかったこと、扱いにくかったこと、どのような場面で使われたか。

そうした声が、次の品種開発につながっていきます。

花の仕事を通して、農家や生産者、市場に関わる人との関係が少しずつ広がります。

自然の中で植物と向き合いながら、人ともつながっていく。

そこには、一人で完結する研究とは異なる面白さがあります。


誰かの暮らしに届く一輪になる

育種圃場で生まれた花は、やがて誰かの暮らしへ届きます。

部屋に飾られる花、大切な人へ贈られる花、祝いの席を彩る花。

どのような場面で使われるかは、その花が生まれたときには分かりません。

けれど、品種開発の現場で見つけた一株が、長い時間と多くの人の手を経て、誰かの大切な時間に寄り添うことがあります。

ティー・エス・メリクロン株式会社では、育種圃場で咲いた切り花を届ける直販事業にも取り組んでいます。

まだ広く知られていない花や、生まれたばかりの品種を生活者へ紹介することも、花の可能性を広げる方法の一つです。


【4】まだ名前のない花を、未来へ広げる仕事

花が好きという気持ちの、その先へ

花の仕事に興味を持つきっかけは、人によって異なります。

植物を育てることが好きだった。花の色や形を見ることが好きだった。

自然の中で働いてみたいと思った。

その気持ちは、仕事を知るための大切な入口です。

しかし、品種開発の仕事では、きれいに咲いた花を見る時間だけが続くわけではありません。

小さな苗を観察し、同じ作業を丁寧に繰り返し、思った結果が出ないときにも次の方法を考えます。

花が好きという気持ちを、観察や試行錯誤へつなげられるか。その先に、仕事としての面白さがあります。


一輪の花の始まりを一緒につくる

毎年5万株以上の苗と向き合い、まだ名前のない一株を探す。

選んだ花を試験し、培養で増やし、苗として生産者へ届ける。

その花が各地で育てられ、国内だけでなく海外へ紹介されることもあります。

自分たちが関わった花が、会社の外へ広がっていくまでには長い時間が必要です。

だからこそ、その花を市場や暮らしの中で見つけたときには、特別な喜びがあります。

私たちが求めているのは、完成した花を眺めるだけではなく、花が生まれる前の試行錯誤にも関わりたい人です。

世の中にない花を生み出し、その苗を生産者へ届けていく。

花や植物が好きな方、自然の中でものづくりに関わりたい方、まだ名前のない花を未来へ広げてみたい方へ。

この仕事に少しでも興味をお持ちいただけましたら、私たちの採用情報をご覧ください。


山梨県北杜市|TSメリクロン株式会社について

1999年創業。山梨県北杜市に拠点を置くTSメリクロン株式会社では、0から新しい花を生み出し、国内外へ広げていく仕事に取り組んでいます。

未経験者の採用実績が多く、異業種から転職してきたメンバーが現場で活躍しています。

実際に、全国各地から応募があり、東京など都市部から移住して入社される方も少なくありません。

環境を変えて働きたい、自然の中で新しいことに挑戦したい。

そうした思いを持つ方が、一歩踏み出す場所として選ばれています。

現場では農家の方々との関わりも多く、日々の仕事を通じて地域とのつながりが生まれていきます。

さらに、開発した花が海外へ紹介される機会もあり、自分たちが関わった品種が世界へ広がっていく可能性があるのも、この仕事の特徴です。


山梨県北杜市ってどんなところ?

山梨県北杜市は、長野県に隣接し、標高約880メートルに位置する、避暑地としても人気の自然豊かな地域です。

夏は比較的涼しく、年間を通して晴天が多いことから、植物の育成や苗づくりに適した環境とされています。

こうした条件から、この地域には種苗会社も多く集まっており、花や植物に関わる仕事をするうえで、非常に恵まれた環境が整っています。

都心から北杜市へ移り住んだスタッフも、日々の暮らしや仕事のしやすさの面で、この土地の過ごしやすさを実感しています。


【求人応募はこちら】

1.募集要項はこちら

2.採用の流れ

① 応募(メール)

② 書類選考

③ 面接(1~2回)

④ 採用

履歴書・職務経歴書・志望動機を添付の上、特設リクルートサイトを見たと書き添えて、下記アドレスへメールを送信下さい。

※ご不明な点もメールにてお問い合わせください。


【Q&A】

花の仕事は未経験から始められますか?

未経験から挑戦できる花の仕事もあります。

ただし、花に関わる仕事には、販売、栽培、品種開発、苗生産などさまざまな種類があります。

ティー・エス・メリクロン株式会社の公式採用記事では、未経験から新品種開発へ挑戦する際の考え方を紹介しています。花の知識だけでなく、観察力や学び続ける姿勢も大切です。


農学部や理系の出身でなくても花の品種開発に関われますか?

出身学部だけで仕事への向き・不向きが決まるわけではありません。

植物について学ぶ必要はありますが、小さな違いを見つける力、丁寧に作業を続ける力、分からないことを吸収する姿勢も生かせます。

実際の応募条件は募集職種によって異なるため、採用情報をご確認ください。


花の新品種開発では何をするのですか?

交配だけでなく、苗の観察、選抜、試験栽培、培養、育苗などを行います。

圃場で多数の花を見比べる工程もあれば、培養室で植物の小さな組織を扱う作業もあります。

一つの花が生まれるまでには、性質の異なる複数の仕事が関わっています。


新品種はすぐに完成しますか?

新品種の開発には時間がかかり、すぐに成果が出るとは限りません。

植物の成長を待ちながら、花の特徴や栽培のしやすさを確認する必要があるためです。

候補として残らなかった花から得た情報も、次の交配や選抜へ生かされます。


花の品種開発はどのような人に向いていますか?

観察や試行錯誤を続けることに面白さを感じる人に向いています。

花が好きという気持ちに加え、小さな違いを見つけること、結果を待つこと、丁寧な作業を続けることが苦にならないかも判断材料になります。

自然、研究、ものづくりの三つに関心がある方は、仕事の中に幅広い魅力を見つけられるでしょう。

 
 
 

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