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メリクロン苗とは?北杜市で「まだ世の中にない花」を生み出す仕事

10月5日
読了時間: 10分

花店に並ぶ一輪の花にも、世の中へ送り出されるまでの長い物語があります。

数多くの苗から新しい個性を見つけ、その特徴を受け継ぐ苗を増やし、切り花生産者様のもとへ届けるためには、育種や培養、育苗といった複数の仕事が欠かせません。

私たちTSメリクロン株式会社は、山梨県北杜市小淵沢町で、スターチスやエキナセアを中心とする花の新品種開発と苗の生産に取り組む種苗会社です。

この記事では、メリクロン苗とはどのような苗なのかをわかりやすく解説しながら、一株の花が品種として選ばれ、生産者様へ届くまでの仕事を紹介します。

専門的な知識がない方にも、花を0から生み出す面白さを感じていただければ幸いです。

【1】メリクロン苗とは?選ばれた一株の個性をつなぐ苗

「メリクロン」という言葉は、植物の分裂組織を意味する「meristem」と、栄養繁殖系を意味する「clone」を組み合わせた名称です。

植物の小さな組織を清潔に管理された環境で培養し、苗として増やしていく種苗培養技術を表します。

花の新品種を開発する際は、まず交配などによって得られた種から、多くの実生苗を育てます。

種から生まれた苗には一株ごとに違いが現れるため、同じ親を持っていても、花の色や形、全体の姿がすべて同じになるとは限りません。

その違いの中に、これまで流通していなかった色や形を持つ、魅力的な株が現れることがあります。

実生苗を育てる工程は、まだ見つかっていない花の個性を探すための入口です。

一方、魅力的な一株が見つかっても、その株だけでは多くの生産者様へ届けられません。

そこで、選び抜いた株を培養室へ取り込み、小さな組織から苗を増殖させます。

つまり、実生苗とメリクロン苗は、どちらか一方が優れているわけではありません。

実生苗で新しい個性を見つけ、メリクロン苗として増やすことにより、一株の可能性を多くの生産者様へつないでいきます。

当社では、毎年5万株以上の実生苗を観察し、花の色や形が美しくユニークであることに加え、栽培のしやすさも考えながら品種候補を選んでいます。

数多くの候補がある中で、名前を付けて品種として送り出せる花が、わずか一、二種類となる年もあります。

一株ずつの違いに目を向け、残したい個性を見つけること。

さらに、その個性を一度限りの花で終わらせず、苗として次の人へ届けることが、メリクロン苗を生産する仕事です。

実生苗とメリクロン苗は役割が異なります

新しい色や形を持つ花を探すなら、多様な個性が現れる実生苗が重要です。

選ばれた株を生産者様へ届けるためには、培養によって苗を増やす工程が必要になります。

どちらが優れているかだけで判断するのではなく、品種開発のどの段階で使われる苗なのかを見ると、その違いを理解しやすくなります。

【2】まだ世の中にない花が生まれるまで|育種・培養・特性調査

新品種の開発と聞くと、研究室の中で特別な実験を続ける仕事を想像するかもしれません。しかし、実際には圃場で花を観察する時間、培養室で小さな組織を扱う時間、増殖した苗を外の環境へ慣らす時間など、さまざまな工程がつながっています。

育種|数多くの花から残したい一株を見つける

育種では、交配などによって生まれた実生苗を育て、一株ずつ花の特徴を観察します。

花の色や形、全体の姿などを見ながら、これまでにはなかった魅力を持つ株を探す仕事です。

ただ目立つ花や珍しい花を選べばよいわけではありません。

美しくユニークであることに加え、切り花生産者様が育てやすい品種かどうかも大切な判断材料となります。

当社では、スターチスやエキナセアを中心に、オリジナル品種の開発を続けてきました。

固定観念にとらわれず、これまでとは異なる花の楽しみ方を提案することも、育種を行う種苗会社の役割だと考えています。

数多くの花を観察する中では、わずかな色合いや形の違いに気づく力が求められます。

四つ葉のクローバーを探すように、小さな違いを見つけることが好きな人にとって、観察は研究の入口になるでしょう。

培養|選ばれた花の小さな組織から苗を増やす

残したい品種候補が決まると、その株を培養室へ取り込みます。

培養では、清潔に管理された環境の中で植物の小さな組織を扱い、苗として増殖させていきます。

一つひとつの作業は細かく、植物の状態を見ながら丁寧に進めなければなりません。

一定の手順に沿って作業するだけではなく、小さな変化に気づき、適切に対応する姿勢が必要です。

培養されたばかりの小さな苗は、すぐに外の環境へ出せるほど強くありません。

培養土へ植え付けた後は、温度や湿度などの変化に少しずつ慣らしながら、元気な苗へ育てていきます。

培養は、植物が本来持つ生命力と、人の知識や技術をつなぐ工程です。

選び抜かれた一株を多くの生産者様へ届けるために、欠かせない仕事といえます。

特性調査|美しさだけでなく育てやすさも確かめる

花の色や形が美しくても、安定して育てにくければ、生産者様へ届ける品種として適しているとは限りません。

育てた苗を圃場へ植え、花の特徴や生育の状態を確かめながら、品種として残すべきかを考えます。

一度きれいに咲いたという理由だけで決めず、その後も観察と判断を重ねる姿勢が欠かせません。

見た目の新しさを重視する場合でも、栽培のしやすさを同時に確認することが重要です。

育種、培養、育苗、特性調査は、それぞれ独立した仕事のように見えます。

しかし、すべては一株の花を苗として増やし、生産者様のもとへ届けるためにつながっています。

【3】花の研究は成功だけではない|地道な観察から生まれる喜び

新しい花を生み出す仕事には、美しい花に囲まれる華やかさがあります。

その一方で、生き物を相手にするからこそ、計画どおりに進まない場面もあります。

同じように管理しているつもりでも、苗の状態に違いが現れることがあります。

期待した色や形にならなかったり、魅力的な花が咲いても生育の面で課題が見つかったりすることもあるでしょう。

そこで大切になるのが、結果を成功か失敗かだけで終わらせない姿勢です。

どのような条件で変化が起きたのかを確認し、記録を残し、次の培養方法や栽培管理を考える材料にしていきます。

すぐに成果を求めるより、植物の変化を観察し、次の方法を考える過程に面白さを感じられる人は、花の研究や品種開発に向いています。

未経験でも、観察する力や丁寧さを生かせます

花の研究に関わるためには、入社前からすべての専門知識を持っていなければならない、というわけではありません。

当社では、植物や花の業界で働いた経験のない方にも、新しい花を生み出す仕事へ関心を持っていただきたいと考えています。

専門知識は仕事を通して学べますが、植物を丁寧に扱う姿勢や、小さな違いを見落とさない観察力、わからないことを学び続ける気持ちは欠かせません。

花が好きという気持ちは、大切な出発点です。

ただし、美しい花を見る時間だけでなく、細かな作業や繰り返しの管理にも向き合えるかを、応募前に考えてみてください。

異業種で培った経験が生かされる場面もあります。

たとえば、記録を正確に残す力、品質を確認する力、周囲と連携して仕事を進める力は、植物を扱う現場でも役立ちます。

一株の花が、誰かの人生に寄り添うまで

私たちが育てた苗は、切り花生産者様のもとへ届き、やがて美しい花として市場や花店へ送り出されます。

花は、誕生日や結婚、門出、お別れといった人生の節目だけでなく、何気ない日常にも寄り添う存在です。

今はまだ名前のない一株が、いつか誰かの記憶に残る花になるかもしれません。

自分が観察し、選び、育てる仕事に関わった花が生産者様へ渡り、その先で多くの人の暮らしを彩っていくことは、この仕事ならではの喜びです。

【4】まとめ|北杜市から新しい花を世界へ広げる仲間を募集しています

メリクロン苗は、選び抜かれた一株の個性を多くの生産者様へ届けるための苗です。

その背景には、数多くの実生苗を観察する人、培養室で苗を増やす人、苗を外の環境へ慣らす人、圃場で特徴を確かめる人がいます。

TSメリクロン株式会社は、山梨県北杜市小淵沢町を拠点に、花の新品種開発と苗の生産を行っています。

自然の近くで植物と向き合いながら、育種や培養、育苗を通して新しい花を世の中へ送り出す仕事です。

北杜市への移住を考えている場合は、豊かな自然というイメージだけで判断せず、住居や通勤手段、冬を含む生活環境についても確認してください。

北杜市には移住定住相談窓口があり、住まいや気候、生活環境、自治会、支援制度などについて相談できます。

当社が探しているのは、完成した花を販売するだけではなく、まだ名前のない一株と向き合い、その可能性を苗として広げていきたい人です。

専門知識の有無だけで、自分には難しいと決める必要はありません。

花を0から生み出し、生産者様やその先の暮らしへ届ける仕事に興味がある方は、採用ページで現在の募集職種、仕事内容、応募条件をご確認ください。

山梨県北杜市|TSメリクロン株式会社について

1999年創業。山梨県北杜市に拠点を置くTSメリクロン株式会社では、0から新しい花を生み出し、国内外へ広げていく仕事に取り組んでいます。

未経験者の採用実績が多く、異業種から転職してきたメンバーが現場で活躍しています。

実際に、全国各地から応募があり、東京など都市部から移住して入社される方も少なくありません。

環境を変えて働きたい、自然の中で新しいことに挑戦したい。

そうした思いを持つ方が、一歩踏み出す場所として選ばれています。

現場では農家の方々との関わりも多く、日々の仕事を通じて地域とのつながりが生まれていきます。

さらに、開発した花が海外へ紹介される機会もあり、自分たちが関わった品種が世界へ広がっていく可能性があるのも、この仕事の特徴です。

山梨県北杜市ってどんなところ?

山梨県北杜市は、長野県に隣接し、標高約880メートルに位置する、避暑地としても人気の自然豊かな地域です。

夏は比較的涼しく、年間を通して晴天が多いことから、植物の育成や苗づくりに適した環境とされています。

こうした条件から、この地域には種苗会社も多く集まっており、花や植物に関わる仕事をするうえで、非常に恵まれた環境が整っています。

都心から北杜市へ移り住んだスタッフも、日々の暮らしや仕事のしやすさの面で、この土地の過ごしやすさを実感しています。

【求人応募はこちら】

1.募集要項はこちら

2.採用の流れ

① 応募(メール)

② 書類選考

③ 面接(1~2回)

④ 採用

履歴書・職務経歴書・志望動機を添付の上、特設リクルートサイトを見たと書き添えて、下記アドレスへメールを送信下さい。

※ご不明な点もメールにてお問い合わせください。

【Q&A】

メリクロン苗と実生苗は何が違いますか?

実生苗は種から育てるため、一株ごとに異なる個性が現れます。

メリクロン苗は、選ばれた株の小さな組織を培養して増殖した苗です。

新品種開発では、実生苗から新しい個性を探し、選ばれた株を培養によって増やします。

花や農業の経験がなくても応募できますか?

募集職種によって条件は異なりますが、未経験や文系・理系を問わず、新しい花づくりに関心のある人へ向けた情報が掲載しています。

応募する際は、最新の募集職種、必要な免許、入社後の研修内容を確認してください。

培養の仕事には理系の知識や資格が必要ですか?

専門知識や資格の必要性は、募集職種によって異なります。

培養では、細かな作業を丁寧に続ける力や、植物の変化を観察する姿勢が重要です。

担当業務や入社後に学べる内容については、選考時に確認しましょう。

北杜市へ移住して働く場合は、何を確認すべきですか?

住居、通勤手段、冬の気候、買い物や医療機関までの距離を確認してください。

北杜市の移住定住相談窓口では、住まいや生活環境、自治会、移住支援制度などについて相談できます。支援制度には条件があるため、申請前の確認が必要です。

入社後すぐに新品種の開発を担当できますか?

入社後すぐに、育種や培養のすべてを任されるとは限りません。

まず苗の扱いや生産管理などを学び、経験や配属に応じて担当範囲が広がることが考えられます。最初に担当する仕事や育種への関わり方は、面接時に確認してください。

 
 
 

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